無料のネット小説を300作品以上読んできた私がおもしろいと思った完結作品を紹介します。
ウェブ小説のサイトとしては【小説家になろう】で掲載されている作品がメインです。
累計ランキング入り&完結済みでも半端に終わった作品は避け、安心して読めるネット小説のみを紹介します。
追記:
2021年、新たなページを作成しました。2021年分のレビューはこちらで更新します↓
2020年、紹介作品増加により、まとめその2を作成しました。
まとめ2へ移行しました。
2020/12/12 十年目、帰還を諦めた転移者はいまさら主人公になる (個別記事あり)☆4
2020/11/25 町人Aは悪役令嬢をどうしても救いたい (個別記事あり)☆4
2020/11/24 世界の闇と戦う秘密結社が無いから作った(半ギレ) (個別記事あり) ☆5
2020/11/16 最強呪族転生 〜チート魔術師のスローライフ〜 (個別記事あり)☆5
2020/10/28 サイレント・ウィッチ (個別記事あり)☆5
2020/10/24 死霊術師の人型兵器開発 (個別記事あり)☆5
2020/10/15 ふつつかな悪女ではございますが (個別記事あり)☆5
2020/10/15 病毒の王 (個別記事あり)☆4
2020/10/2 Ash Crown ‐アッシュ・クラウン‐(個別記事あり)☆5
2020/9/21 俺のメガネはたぶん世界征服できると思う。 ☆3
2020/9/21 現実世界に現れたガチャに給料全部つぎ込んだら引くほど無双に ☆4
2020/9/21 夜伽の国の月光姫 ☆4
2020/8/30 魔王様観察日記 ☆5
2020/8/30 本能寺から始める信長との天下統一 ☆4
2020/8/06 鬼人幻燈抄 ☆5
2020/8/06 異邦人、ダンジョンに潜る ☆5
2020/8/06 中卒探索者ですけど今更最強になったのでダンジョンをクリアしたいと思います! ☆4
2020/7/06 武姫の後宮物語 ☆4
2020/7/06 役立たずスキルに人生を注ぎ込み25年、今さら最強の冒険譚 ☆5
2020/7/06 作家になりたい人が多すぎる ☆4
2020/5/31 少女の望まぬ英雄譚 ☆5
2020/5/25 嘘つき戦姫、迷宮をゆく ☆4
2020/5/25 灰と王国 ☆5
2020/5/25 日本にダンジョンが現れた ☆4
2020/4/19 終焉世界 ☆4
20204/19 勇者、或いは化物と呼ばれた少女 ☆5
2020/4/6 ハルジオン~口だけ野郎一代記~ ☆5
2020/3/10 フシノカミ ☆5
2020/3/10 魔術学院を首席で卒業した俺が冒険者を始めるのはそんなにおかしいだろうか ☆4
2020/1/22 処刑された賢者はリッチに転生して侵略戦争を始める ☆5
2020/1/11 スキル『市場』で異世界から繋がったのは地球のブラックマーケットでした ☆5
2019/12/19 若者の黒魔法離れが深刻ですが、就職してみたら待遇いいし、社長も使い魔もかわいくて最高です! ☆4
2019/11/23 乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です ☆5
2019/11/15 ブレーメンの屠殺場 ☆5
2019/10/4 ノームの終わりなき洞窟 ☆5
2019/9/22 異世界行商譚 ☆4
2019/9/08 魔剣鍛冶師になりたくて ☆4
2019/8/29 クラスメイトに殺された時、僕の復讐は大体達成された ☆2
2019/8/26 ソード・オブ・ベルゼビュート ☆4
2019/8/19 五つの塔の頂へ ☆5
2019/8/06 殺戮のダンジョンマスター籠城記 ☆4
2019/8/06 悪役令嬢は旦那様を痩せさせたい ☆4
2019/7/30 目指せ樹高634m! 〜杉に転生した俺は歴史を眺めて育つ〜 ☆4
2019/7/29 魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」 ☆5
2019/7/29 千のスキルを持つ男 異世界で召喚獣はじめました! ☆4
30作品ほど記述省略。↓で読めます。
その他70のおすすめ小説紹介中です
こんな人におすすめです
・最後まで安心して読める完結済みの名作小説を知りたい
・準マイナーな名作ネット小説を知りたい
・面白さが保証された作品の本棚が欲しい
紹介している作品はウェブ上で読めますが、書籍版はオリジナル特典のお話が入っていたり完成度が高くなっているのが魅力です。
書籍化作品はリンクを用意していますので、作品が面白かったと思ったらぜひ書籍版も手に取ってみましょう。
サラリーマンの不死戯なダンジョン
目が覚めたらデスゲーム。
その手の作品は大好きですが、これはその中でも最高レベルです。なぜ書籍化しないのだろうか。
ジャンルとしてはいわゆる死に戻りでスキルやレベルを上げて迷宮を攻略していくありふれたものなのですが、数ある作品の中で最初に紹介したいと思うくらいに衝撃を受けた作品です。
最初から謎だらけ、話が進んでも深まり続ける謎。終始シリアス展開が続きます。
しかし主人公は有能かつ人間味があり、構成レベルの高さから飽きることなく読み続けられます。
途中までは単独での攻略が続きますが、同じ立場の攻略者たちが登場し始める中盤からラストに至るまで一切ダレることなく緊迫した展開が続きます。
純粋なハックアンドスラッシュだった序盤の迷宮探索から、徐々に人のドロドロした思惑が混じり合うライフの削り合いへ移行するその手腕は見事の一言。
ああ、もう、ほんとおもしろい。
なお続編にあたる話が公開されていますが現在は更新が停止しているので、綺麗に完結している本作だけ楽しめば良いと思います。
蛇足ですが、この作品が面白いと思った人にはネット小説ではないがこのライトノベルをおすすめしたい。きっと気に入るはずです。
小説レビュー動画part3にてメインで紹介しています。
興味のある方はこちらもご覧ください。
なろう小説レビュー動画更新しました。
興味あればぜひ!youtubehttps://t.co/SVrDrhZGbF
ニコニコhttps://t.co/S0GZXnJLsZサラリーマンの不死戯なダンジョン他#小説家になろう #なろう感想
— カエデ@猟師 (@kaedekame) April 19, 2020
無欲の聖女(旧題:無欲の聖女は金にときめく)
ネット小説最高レベルの勘違いコメディ。
金に貪欲な少年が超絶美女の肉体を手に入れてしまうといういわゆるTSから話が始まるが無駄なTS要素はないのでご安心ください。
少年はただ金の匂いに釣られてフラフラしているのだが、周りの貴族たちが勝手に勘違いして聖女として祭り上げられていくというお話。
この手の小説は肝心の勘違いパートにご都合主義がありすぎたり、読んでいて勘違いが明らかにらないかとはらはらしてしまったりで苦手なのですが、この作品にはそれがありません。
いや、あっても最後は作者の超最強の剛腕でねじ伏せられ唸らせられることになります。とりあえず笑い所が来るまで読み進めてみることをおすすめします。
ストレスフリー、むしろ爆笑しながら気付けば感動しつつフィナーレを迎えることになります。勘違い視点から語られる主人公が可愛すぎ聖女すぎで辛い。
玉葱とクラリオン
タイトルと序盤のテンプレ詐欺の極致です。なろうの皮をかぶった分厚い何かです。
内政チートに魔法チート。金を稼いで奴隷を買って、そこまでは良かったんです。いや、そのあたりですでに色々変だった気もする。でもその後からの比ではない。
ふざけた話に見せかけて、途中から感情移入してきた読者をぶっ飛んだ世界に連れ去ります。
しかも手放しで称賛できるほど面白い小説なのかと聞かれれば、私の脳みその容量不足によりそれに答えることができません。
地球に酷似した世界、謎の幻影にロストテクノロジーの影。死んだり生き返ったり裏返ったりする登場人物たち。
この小説を真に理解するには、頭が良い人が脳みその要領を確保した上で挑む必要があります。作者は一体何者なのか。
確かすぎる知識に裏打ちされた内政チートは一見の価値がありますが、途中に入る説明はガチすぎるので読む必要はありません。いいから先の話を読ませろ!気になって死んでしまう!となります。
作者さんもそれはわかっているのか説明パートには印をつけてくれています。ほんと何者なのか。
これ見よがしに散りばめられた世界の謎の重さを背負わされて腰が曲がってきたころに、巨大なハンマーで半径10メートルごと月まで吹き飛ばされるような小説です。もうわけがわからない。
あとヒロインが実に素晴らしい。アーニャちゃん可愛い。娼婦×少女の設定がもたらすその破壊力よ。
五つの塔の頂へ
五つの塔の頂へ (ツギクルブックス 1) [ 夜々里 春 ]
神の島にそびえる五つの塔。100階まで踏破すれば願いが叶う。
世界中から集まる冒険者、辿り着かせる気があるのか疑わしくなる難易度。装備を揃え、仲間を集め、塔の頂を目指す物語。
お手本のような正統派ハックアンドスラッシュもの。ウィザードリィ、世界樹の迷宮、あるいはドラクエ要素も。質の高いRPGゲームをプレイしているような気持ちになれます。
主人公アッシュはさっぱりと好感の持てる好人物。読んでいてストレスフリーです。
彼は島を拠点に塔へ挑み、島では多くの人物と絆を築いていきます。登場人物たちにはそれぞれ抱えた事情があり、塔を登ることをメインクエストとするなら、時に登場人物たちにまつわるサブクエストが発生するようなイメージです。
主人公がオトコマエなためハーレム要素もありますが、とてもカラッとした感じです。強くカッコ良い男はモテる。良い女が集まり、あるいは悪い女も善い女になっていく。これは良いハーレム。
メインストーリーとサブストーリーのバランスが非常に良く、ハマればあっという間に読み進めることができるでしょう。
ピンチや苦難な展開はありますが、大人向けの残酷な展開はほぼありません。少年ジャンプハクスラRPGとして完成された傑作です。
読後はサッパリと、しかし「まだ物語が続いてほしい」という一抹の寂しさを覚えるでしょう。完全クリアしたお気に入りのRPGゲームにかつてあなたが抱いた感情をもう一度。
らすぼす魔女は前世の最萌を飼い殺す
1話で「あ、これはレベル高い小説の香りがする」となり、
5話で「あ、これは最後まで読むべきだな」となります。
序盤を気に入ったなら本編完結まで超ハイクオリティを保障します。
ジャンルとしては悪役令嬢×歪な恋愛と世界×私TUEE&ざまぁ という感じ。
視点が切り替わりながら物語が進んでいくタイプですが、無駄に話を繰り返すことがないためテンポ良く読めます。
主人公に篭絡されていく正義の騎士くん。ドロドロと鍋でかき混ぜていくかんじが実にグッド。
美少女主人公はサッパリ感、不遜感、ミステリアス感が入り混じり、他の作品では例えにくいキャラに仕上がっています。
イチャイチャ要素はありますが、それがメインの小説ではありません。
いろいろな要素に翻弄され、過去にあった苦難と戦いながら、それでも望みを果たそうとする人たち。
過去絡みで暗かったりグロかったりする展開が少しありますが、それが幸せを目指して行動する現在への説得力を増しています。
非常にストーリーの練り込みが深く、ペラペラなキャラは出てきません。
サクっと読めて内容の濃い悪役令嬢ジャンルをお探しの方におすすめの小説です。
書籍版のタイトルより元タイトルの方がぜったい合ってる。そこは大人の都合か。
グリモワール×リバース~転生鬼神浪漫譚~
グリモワール×リバース〜転生鬼神浪漫譚〜(1)【電子書籍】[ ねこめたる ]
よく知るゲームの世界に妖鬼として転生した主人公。
世界に散った珠片(かけら)を集める旅の中で心に多くの荷物を抱えた者たちに出会い、様々な出会いと別れがオリジナルの物語を紡いでいく。
なろうらしさのない、王道をいく少年ジャンプ的な爽やかさが魅力の作品です。
例えるならば、ピッタリと分量をはかって炊いたお米。
粒が立ったキャラと熱された御釜のような舞台。
物語という適切なスパイスを投入し、きれいに完食する。そんな小説です。
ライト層や女性にも安心して勧めることができる男主人公の作品ですね。
この小説の最大の武器は【粒の立ったキャラ達】と、【拾えるところを丁寧に拾いきった見事な完結】です。
テイルズシリーズのような、往年のキャラ重視のRPGゲームをクリアしたような満足感を得られます。
スムーズに読み進められる王道をいく作品であり、それでいてとにかく読後感がすばらしい。
心を抉ってくる小説に打ちのめされた時、この小説は特効薬になるでしょう。
↓詳細な記事も書いています。
「お前ごときが魔王に勝てると思うなとガチ勢に勇者パーティを追放されたので、王都で気ままに暮らしたい
魔王を倒す?でも魔王は良いやつ?
旅の仲間がクズ?
あぁ、そういうテンプレね……
「ぶじゅ、ぐじゅり」
「!?」
「!?!!???!?!?」
テンプレだと思ったらSUN値直葬の百合グロ少年ジャンプ核爆弾だった。
【玉葱とクラリオン】級にテンプレを吹き飛ばしてくる問題作。尋常ではない。
渦巻く肉塊。歪な螺旋。唐突に読者を蝕む文字の羅列。
親しい人は死に、多くのものが踏みにじられ、手足が弾け飛ぶ。
ただのグロかと思いきや、散りばめられる心熱くなる王道展開、交わり紡がれる絆たち。
さらに時おり挟まれるSFチックな展開が物語を重厚にしている。
序盤のテンプレ展開、高い筆力で読者を罠にはめ込んでからの、作者の趣味がオーバードライブして読者は死ぬ。
もうだめだ。
そんな諦めかけた時に心が折れない程度に挟まれる日常の良心。
女主人公フラムは心の支えである少女ミルキットを得たことで折れないメンタルを手に入れる。
それは読者のメンタルをも救う。
最後はちゃんと救われます。誤字脱字ほぼなし。伏線もほぼ100%回収され不満なし。
読んでいて不自然さを感じない高い筆力。
読了感が良く、未知の何かに翻弄されるものの最後まで読まされ満足させられてしまう作品。
とても素晴らしい完結を迎えます。
最初は微妙だと思っていた百合要素、もはや尊い。
読みごたえは抜群です。
おっさんたちの戦いはこれからだ!〜勇者パーティーの初期メンバーだった商人は勇者を使い捨てた大国にブチギレました。
非常に中身の濃い小説です。
勇者を支援するために世界最強の経済組織を作り上げたおっさんは、その力と人脈をフル活用して裏切り者を粛清すべく動き出します。
しかし物語が進むうち、隠された真実や新たな敵の影が出てきて。やがては世界を巻き込んだ生存競争へと至ります。
小悪党をシメて終わりではなく、しっかりとおっさんの築いたものを活かして綺麗にまとめきってくれる完成度の高い作品です。
タイトルや展開は一部なろうテンプレを用いつつ、しっかりとしたオリジナリティがあります。
さっぱりと読み切れる文字数で、無駄な味付けはありません。
物語の展開は早く、しかしどうしても文字あたりに込められた情報量が非常に多くなるため、キャラの一人一人を把握しようとすればしっかりと読み込む必要があるかもしれません。
主人公の人脈上、登場するキャラクターは多く個々の描写は少ないです。にも関わらずそのキャラのことをもっと知りたいと思わせてくれる。少々の後日談もあるのはありがたいです。
主人公のおっさん商人は頭の回転が速く決断力もあり、主人公として好感が持てます。
サクッと小気味よいなろう小説を読みたいあなたにおすすめの作品です。
ネトオク男の楽しい異世界貿易紀行
異世界と日本を往復できる魔法の鏡で貿易無双してウハウハ。可愛い女の子をゲットしてウハウハ。でもそれだけじゃないんだな。
現世の道具を利用して成り上がる系小説の、まさにひな型となった秀作です。
なろうを読み始めた初期のころに読んだため、実は鏡がゴニョゴニョとエルフヒロインめっちゃかわいいという部分しか覚えていない。しかしそれでも最高評価にしなければ!と思うくらいの良作です。
おもしろい作品はなにやってもおもしろいんですよね。不思議です。
最序盤はスロースタートながら、奴隷商のところまで進むころにはこの小説の楽しみ方がわかってくるはず。
これを参考にしたコピー作品は多々ありますが、そんな作品のほとんどは序盤の勢いが勝っているだけだったりします。
随所に散りばめられた伏線、計算づくで配置されたことがよくわかる構成。
しっかりと構築された世界の謎に迫り、矛盾なくおもしろく最後まで読ませてくれる小説のなんと貴重な事か。
迷宮と掲示板
目が覚めたら謎の扉。その先は迷宮。
同じ境遇にあるらしい者たちと掲示板を通して交流、情報を集めながら迷宮を進む。
描かれる登場人物で人間なのは主人公だけ。あとは仲間になる魔物たち。
とにかくスッキリ読めるのが特徴です。
あっさり淡々と話が進み、でも面白いから続きが気になってページをめくり続けることになります。
無駄な要素を削ぎ落とした描写の薄さの中にもしっかりとキャラ設定がされています。
それを狙ってやり、しかも面白くまとまっている小説は素晴らしいです。
完結時もあっさり。でもそれは薄いという意味ではなく、おいしい濃厚塩ラーメンを食べた時のようなすっきりさです。
町をつくる能力!?~異世界につくろう日本都市~
最後はやや駆け足の完結であると言っておきます。
それでも最高評価で紹介したい内政系ネット小説です。
神様登場という突然の状況にも冷静に対応する主人公、与えられたチートと初期資産。難民を救って街を発展させる。
序盤はよくある量産型の皮をかぶっていますが、当然それだけではありません。
リアルすぎる人物描写がこの小説を他から浮き立たせている最強の武器です。
機転が利き有能だけど、日本人らしいお人よしで失敗することもある主人公。
内政系の小説でありながら主人公サイドから見える景色は狭く、思わぬ計略に嵌められたりします。
その時の主人公と種族ごとの描写が巧みで、特に作品中盤のシリアス展開になる所では悪役キャラのあまりのリアルな描写に現代日本と某国のアレコレをリアル体験している気分になりました。この時の人間描写の巧みさは累計ランキングを中心に200作品読み漁った中で最高の完成度であったと思います。
信頼できる仲間が常に傍にいてくれることがその辛さを和らげ、読者に癒しを与えてくれます。
ほのぼの発展系の小説ではなく、しっかり谷が用意されています。しかしただ辛い谷ではなく、この小説を名作に押し上げるバネとしての谷。たしかな面白さを読者に与えてくれるその感覚は読んだ者にしかわからないことでしょう。
書籍版のイラストはこれ、もうちょっとなんとかならなかったのだろうか…。
笑顔で魔力チャージ~無限の魔力で異世界再生
女神に召喚され、荒廃した世界を救えと言われ、奴隷の少女を与えられます。
一話目を読めばどういうタイプのネット小説か理解できますのでお気軽にどうぞ。
綺麗に始まり綺麗に終わる。幸せな気持ちで安心して読める、そんな良作ですね。
目的とそれを達成するまでの道筋がしっかりと整理されておりとても読みやすいです。
ぶっ飛んだ起伏には乏しいものの、決してダレることはない。終始安定した楽しさがあります。
敵役は基本的に小物ぞろいですが、荒廃した世界にそれがよくマッチしていておもしろいです。
俺TUEE要素とざまぁ要素と奴隷要素のテンプレ形成に影響を与えたのは間違いなさそう。
重厚な小説を読んで脳みそが沸騰しているあなたにおすすめしたい小説です。
盾の勇者の成り上がり
盾の勇者の成り上がり 1 (MFブックス) [ アネコ ユサギ ]
最初は序盤の重さにリタイアして、2度目のトライで「やべぇおもしれぇ」となった作品。
ラノベ異世界小説の最高峰。雰囲気を掴めば、あとは常にワクワク感を持ちながら最後まで読めます。
シリアス、日常、異世界要素。ざまぁから鬱要素まで、小説に含まれる全ての材料が見事に溶け合い、最後の完結まで色褪せない。
ここはゲームの世界? 微妙に異なる認識。迫る世界の崩壊と深まっていく謎、無限の世界の可能性。
この作品にしかない魅力に気付けたなら、本編完結をもってあなたは信者の仲間入りですおめでとう。
ご都合主義など存在しない、徹底したプロットと完成度。
厳しい各種伏線を乗り越え、生き生きと躍動するキャラクター。素晴らしく高レベルな異世界完結小説です。
最初に読んでから数年経っているのに、ストーリーやキャラを明確に思い出せるほどの面白さとわかりやすさ。
序盤の鬱要素の中にも不思議な魅力があります。それを感じられる人なら読んで損しません。
ただし【成り上がり】というタイトルからもわかるように、主人公は一度どん底にまで叩き落されます。
落ちるところまで落ちたその先で、奴隷の少女ラフタリアに出会い、そこから少しずつ世界が変わっていきます。その描写も最高。
主人公はとてもメンタルが強く反骨精神があります。ウジウジしたりはしないためどん底だろうと楽しく読めます。どん底の中での試行錯誤が好きな人へ特におすすめ。
そして最後はとても…、本当、綺麗に素晴らしい完結を…。
軽いなんちゃって異世界、なんちゃって奴隷とはレベルが違う。【ざまぁ】や【鬱】は物語を構成する一つの要素に過ぎません。
濃厚な作品ゆえ、軽い気持ちで俺TUEEEをお求めの場合はほかの紹介作品をどうぞ。脱落した人はとてももったいないから、じっくり小説を読みたいときに帰ってきてください。
本編完結までの圧倒的なクオリティを保証します。
魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」
ばりんちょう!ばりんちょう!
「なろう?なにそれ?」
2ちゃんねるに投稿されるSSが隆盛を極めていた時代。
とある板で連載され、そして伝説へ至った作品。
魔王を悪と決めつけ魔王城へ乗り込んだ勇者だが、魔王と会話をすればするほどにその認識は変わっていく。
当時は一般的とまで呼べなかった魔王勇者ものを一気にライトオタに認知されるところまで拡大させ、後の一大ジャンルを築く礎となった偉大なる創作物。今でもまとめなどで読むことが可能です。
登場人物たちの会話のみで物語が進行していき、地の文による情景の描写はほとんど出てきません。
にもかかわらずこの世界感はなんなのか。あの丘の向こうに何があるの? 新たな時代です!
王道に独自の味付けが施された、激うま元祖中華そば的な作品。
ユーモアやアクションが豊富ですが、それなりに難しい経済用語や解説なども登場するため脳みその容量を確保して読み進める必要もあります。
それでもなろうからラノベ教に入信した人は、ぜひこの作品を読んでみてほしい。
当時は様々な派生作品が製作され、俺たちは新たな時代の始まりに歓喜した。それがいまのなろうに続いていると言っても過言ではない。
正直、この作品の紹介が遅れたことを悔やんでいる。
SSまとめ、やるお、モナー…。世代を一つ跨ぎ、偉大な先人たちの築いてきた遺産と現代の雄であるなろうを繋ぐ偉大な作品の一つです。
幼女戦記
アニメ化、劇場版まで製作された屈指の名作です。
幼女ながら萌え要素はほぼ0。むしろ狂気。
転生先は金髪幼女で、第二次世界大戦のころの某ドイツに似た世界だった。
そこに異世界特有の魔法などの独自の世界観を盛り込んでカオスにした戦記物作品です。
これだけ読むととっつきにくそうですが、別に前提知識がなくても勢いで読めてしまいます。
スコップで殴り殺したり、銃撃で吹き飛ばしたり。
魔法を使う魔導士は強すぎるわけでもなく、あくまでも兵科の一つにすぎません。
人死には日常すぎるものの、惨い描写は少ないし主要人物もあまり死にません。
よって鬱展開はほとんどないので安心して読めます。
末期の大戦ものであるため残酷な展開はそれなりにあるのですが…。
幼女の皮をかぶったバケモノが爆裂術式で吹き飛ばしたり神の奇跡でハレルヤしてくれます。
よって概ねシナリオはストレスフリー(魔導)
かわいい女の子とか銃とか魔法とか大戦とかが大好きなあなたは読んで損のない作品です。
※きっちりと完結していますが、原作はカオスすぎるため可能なら書籍版を読むことをおすすめします。
↓詳細なレビューも書いています。
転職の神殿を開きました
ジョブが人間の強さを決める世界で他人のジョブを変更させられる存在である主人公。
しっかりとした違和感のない文章で進む。戦闘描写も巧みです。
王道少年漫画のような要素もあり、読んでいて気持ちが良いですね。
主人公は強いけど最強ではないです。あくまでも補助寄りの能力であり、主役は優秀なジョブを得た仲間たち。特に初期登場キャラのクルネとラウルスのキャラは最後まで良い味出してます。
無条件に強力なジョブを得られるわけでなく、得られるジョブにはそのキャラの過去や心情が見えるようで実にグッド。キャラ設定がしっかりしているのも魅力の一つです。
話が進むにつれてちゃんと世界の謎に迫っているのも私的にポイントが高いです。
高品質な物語を安定して読みたい人におすすめの小説です。
魔王さまのまちづくり!~最強のダンジョンは近代都市~
魔王様の街づくり! ~最強のダンジョンは近代都市~ 1 (ガルドコミックス)
完成されすぎていてもはやなんとレビューして良いのかわからない。
どんどん発展強化されていく陣営にワクワクが止まらない。
小説と同レベルでこの作者は完成されているというか、ラノベに読者が求めるものを実によくわかっていると思います。
迷宮と迷宮の一部である街を発展させていく内政系の小説なのですが、注目すべきは先輩魔王と次々に誕生する個性豊かな魔物たち。
先輩魔王には積み重ねた重みと渋みがあり、新たに生まれた魔物たちはみな特徴的で本当にかわいいです。
風の魔王(笑)が風の魔王になる過程も熱い。
(笑)が取れるまで読めばこの作品の魅力が伝わってくると思います。
戦闘描写がいまいち薄いですが、多分それも狙ってやっている。
そしてそれを補って余りあるオリジナリティと最強クラスのストーリー構成力は見事。
小説は山あり谷ありですが、この作品は山と谷の間隔を完璧に調整しています。
ラノベの中毒成分を極限まで煮詰めればこんな小説が出来上がるのでしょう。
このネット小説の作者さんは安定しておもしろい小説を生み出し続ける凄腕であり、他の作品もおすすめです。
※魔王さまのまちづくり!は現在続編となる【大魔王さまの街づくり】が投稿されています。
カテゴリが完結から連載中になり続編が進行中ですが、【魔王さまのまちづくり!】としてしっかり完結していますのでこちらで紹介しました。
私は自分の読んだ作品単体で評価記事を作成しています。この作品は紹介するに足る面白さを持っていることは間違いなく、作品の内容に関係ない中傷等に対するコメントには生ぬるい対応をさせてもらいます。
この世界がゲームだと俺だけが知っている
バグ満載のゲーム世界に転生した主人公が持ち前の知識で盤面をひっくり返していくお話です。
世界と物語の作り込みが素晴らしく「バグだから」などと安易な説明で終わらせないところにこだわりを感じます。作者は天才ではなく秀才タイプな気がする。
思わず”あるある”とニヤリとするバグ活用があるかと思えば、”その発想はなかった”と唸るような場面が出てきます。
ゲームの世界らしくヒロインの方向性が良くも悪くも尖っています。それでいて全ヒロインが魅力的なのだからすごい。
バグを利用していても窮地に陥ることもあり、終盤はシリアス展開になることもしばしば。
わりと真面目に迫ってくる世界の危機に、一歩間違えれば終わっていたと読者も冷や汗を流すような際どい展開。
ちゃんと主人公がその世界で生きています。上手いです。
そして最後のオチたるや…。
今は珍しくないバグ利用系ネット小説ですが、この作品は特別ですね。
セブンス
読み終えた瞬間押し寄せてくる満足感はなんだろう。
王道展開、ハーレム要素あり、ご先祖様に支えられながら強く成長していく主人公。でもご先祖様には過去と欠点があって…。
なぜか【烈火の炎】という昔のマンガを思い出しました。
ハーレム要素もあるのですが綺麗なハーレムというわけでもなく。キャラに血が通っているんですよね。妥協のないキャラの作り込みが読者にそう感じさせるのかもしれません。
ヒロインよりもご先祖様の方がヒロインしてると思いますが。でもノウェムはクーかわいい。
話の内容としては、優秀すぎる嫌な妹とそれに心酔する家族に追い出された主人公。追い出される時に手に入れた宝玉に眠るご先祖様の助けを借りつつ仲間を増やしながら成長して、いずれは…、という内容ですね。
コメディ要素もシリアス要素も高いところでまとまっており、純粋におもしろいです。
ラストに語られる未来では主人公パパも主人公もご先祖様です。良いですよね、こういうの。
ドラマの最終話だけ観ても泣ける私からすれば、もう何度この手のパターンにやられたかわかりません。
ネタバレではないですよ。この記事を読んだ人がセブンスを読み終わるころにはご先祖様の濃すぎるキャラに流されてここで読んだ内容など忘れていますから。
公爵令嬢の嗜み
乙女ゲームの世界に転生、いわゆる公爵令嬢ものの中でトップに立つ作品。
この作品が存在するからこそ今日も公爵令嬢ジャンルが成立している。そこまで言っても過言ではない名作中の名作です。
敵、味方、様々な思惑とよく練られた政治と内政のプロット。立場が変われば見方も変わる。
男女ともに楽しめる傑作だと思います。慈悲の心とめげない心、読んでいて気持ちの良い主人公です。
いわゆる乙女ゲー本来の主人公サイド、この小説視点で言えば敵の令嬢キャラも私は好きです。ただ単に主人公の邪魔をする敵というわけでなく、しっかりとキャラが立っています。それが中盤以降ジワジワと際立ってくるからこその名作なのでしょうね。
たとえ苦しい展開に直面しても、主人公は自分と自分を信じ支えてくれる仲間の手を借りてチートなしに道を切り開きます。
60万字を超えているため読みごたえがあり、状況がシリアスでもシリアスな調子にならないため終始楽しく読めます。
きっちりと伏線を回収した一本の作品としてまとまっているため読後感が最高にグッドです。
そしてラスト、こういう話は涙腺に来るからやめてくれって何度も言っているでしょう?もっとやってくださいお願いします。
転生したらスライムだった件
異世界代表、なろう系列小説のレジェンドです。いつ誰が何回読んでもおもしろい小説です。
無限に進化する最強主人公、かつ仲間も魅力的で少年漫画の王道を貫いています。なんかいろいろかっこいいし。
勢いで書いているように見せかけて、しっかりと伏線を張りそれを回収してきます。
王道を王道で完成した小説として世に出すことは、捻った小説をヒットさせるよりよほど難しいことだと思います。大賢者さん好き。
無職転生 -異世界行ったら本気出す-
レジェンド&レガシーです。もはや有名すぎて物語の内容に触れる意味がない気がしますが…。
生まれ変わった無職男が後悔しないために努力して力を付ける。相応の力を身につけた主人公だが、それでも異世界は甘くなかった。
この小説は主人公を中心に語られる数多の戦い、人生の記録です。
生き生きと輝くキャラたちが織りなす世界観は他の追随を許しません。数多の作品の上に立つ累計一位は伊達じゃない。
私の小説の始まりはハリーポッター、ラノベの原点と言えばゼロの使い魔です。
無職転生はもう少し若い世代のラノベ愛好家の原点となっているのでしょう。私がなろうで最初に読んだ小説でもあります。
「こんなおもしろい名作が小説家になろうには転がっているんだ!」と感動したものです。
読んでいない人は読んでおきましょう。ウェブ小説、ライトノベル、ネット小説。数ある言葉の羅針盤の示す先の全てがこの中に詰まっています。ルイジェルドは俺の嫁。
200作品を読んだ今ではこのレベルの名作を探し当てることが砂漠の中で針を探す作業であることを知りました。優秀な作品を我々に教えてくれるスコッパーに敬意を!
以下★4
ソード・オブ・ベルゼビュート
主人公は伝説の傭兵。そんな男がとある女生徒の護衛依頼を受け、仮の身体で学園に転入するお話。
酸いも甘いも知るシニカルでニヒルでハードボイルドさもある主人公。コネもあればディープな社会経験もあります。そんなの無双するに決まってる。
序盤は少しわかりにくい話も出てきますが、基本はサクサク進むようになりますので切らずに読み進めてみましょう。
前半はお嬢様×軽いツンデレ×素直で良い子系ヒロインを護衛しつつ仲良くなりつつ、ちょいと歪んだスクールカースト上位の生徒たちをバッサバッサと切り捨てる学園ライフ。
中盤からはヒロインを狙ってくる手練れの傭兵たちの首を同じノリでバッサバッサと斬り飛ばし、時には強敵との死闘を演じます。
作中最強キャラは物語が始まる前から篭絡済み。「お前だったのか!?」とか「な、何者だあいつは!?」とかが好きな人におすすめの作品です。そういうのが苦手な人も、ドヤ顔自重チラッチラみたいな【臭さ】はないので大丈夫です。
作者の知識と人生経験がなろう平均を超えているため、大人たちの会話に味わい深いシーンがあるのも魅力です。
理論や伏線を突き詰めた戦闘ものではなく、親しみやすいゴルゴ13を武闘派学園に放り込んだら、みたいなスタンスで読むのが良いでしょう。
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目指せ樹高634m! 〜杉に転生した俺は歴史を眺めて育つ〜
巨大な杉に転生した主人公。スカイツリーを超える高さまで成長しろと神に無茶ぶりをされ、えっちらおっちら頑張るお話。
眷属を生み出したり迫りくる凶悪な歴史イベントを乗り切るために準備をしたりします。
3000年からの物語を進めるため、テンポよく話が進行していきます。長文がほとんど出てこないし、難しい話も出てきません。
地の文が主人公の語り口調に近いため、序盤でそれに抵抗がなければ最後まで楽しく読めます。
面倒な設定はすべて取っ払い淡々と進むため、読みやすさはぴか一。気軽に楽しめる良い小説ですね。
現実で起こった歴史のイベントと、杉に転生した主人公サイドとの絡みが面白いです。眷属たちもかわいい。
コツコツ淡々×歴史の授業×シニカル&コミカル×淡々グッドな完結。2019年書籍化予定とのこと。
紅の死神は眠り姫の寝起きに悩まされる
すごく好感の持てる女主人公の作品。軽さと質の高さを両立したネット恋愛小説。
主人公のリリスは天然であり、底抜けに前向きで、賢さも持っています。でもめげないようで、実は傷ついていたりします。
偽装眠り姫ことリリスちゃんが死神を押し倒したり、押し倒したと思ったら押し倒されていたり、それぞれのベッドの中でゴロゴロと悶絶したり…。
読者は背後霊かパパになった気持ちでリリスちゃんの恋路を応援することになります。
従者たちとの信頼関係も魅力。優秀な曲者従者たちとの軽妙な掛け合いが読んでいて面白いです。
恋愛ジャンルの人気小説だけあり、読んでいて納得のいく心理描写。それでいてクドさを感じないのもグッド。
中盤以降は普通にイチャイチャしている話もありますが、それでもとにかくサクサク読めるのが特徴です。
主人公サイドの有能さに比べ、悪役は適度な小物感が滲みます。
ドロドロした愛憎や、不思議な夢を見ることによるファンタジーなアレコレな要素は薄い。とはいえそれなりに緊迫した展開もあり、山と谷はしっかり用意されています。
綺麗にまとまった質の高い完結を迎えることも含め、異世界×令嬢×恋愛 モノの初心者や、男女を問わず安心して読めるラノベを探している人へおすすめです。
戦姫アリシア物語(機動強襲型令嬢アリシア物語)
戦記×恋愛。ただし物理。
一話を読めばわかります。騙されたと思って読んでみてください。
最初からフルスロットル。視点を切り替えながら展開される話は視点切り替えにありがちなクドさがなく、まさに一番面白いところをおもしろい視点から見せてくれているのだとわかります。
アリシアとメアリのコンビが最高です。軽い文章なので読みやすいです。
挿絵付きのライトノベルではなく、これは作者様が自費出版されているのかな?とても安価な商品リンクがあったので貼っておきます。
平和の守護者(書籍版タイトル・創世のエブリオット・シード)
創世のエブリオット・シード 平和の守護者1 (ファミ通文庫)
ESP能力に目覚めた主人公が学園で力を磨き、やがて一人前の能力者となり世界を守る戦いへ赴く。
無鉄砲に見える主人公には理由がある。主人公が外出先で必ずトラブルに見舞われるのにも理由がある。
作者のレベルが高く、なろう小説の平均レベルを軽く超えています。ザ・良作といった印象。
ジャンルがジャンルなので内容に比べ評価が低く、もっと評価されるべきと思ってしまいます。日の目を見ぬ名作小説からすれば、書籍化されているだけで評価されていると言えるのかもしれませんが…。
視点がキャラに近いため、主人公から見たキャラの魅力が際立っていておもしろいです。砂原マジヒロイン
骨骨ダンジョン作りかけ
謎の棺から生まれたスケルトンがコツコツ淡々と強くなっていくお話。こういうの、ほんと好きです。
気楽に読みたいあなたへ。謎が謎のままで完結、ダンジョンは作りません。
二部の存在からここで紹介していますが、二部込みで完結していれば最高評価にしていたと思います。
伏線がそのままとはいえモヤモヤするような造りではなく、まさにコツコツ淡々を楽しむ作品であると考えれば、この作品は作りかけのままで完結していると思うのです。
悪役令嬢は旦那様を痩せさせたい
勝ち気な女主人公がシンデレラストーリーを作り上げるために奮闘するお話。
具体的にはデブで顔面ヒキガエルな旦那を痩せさせようと試みます。
主人公カミラは短気で怒りんぼう。目的を達成するための行動も、その動機も最初はとても幼稚なもの。
主人公の難ありの性格や、【沼地のヒキガエル】こと旦那アロイスの距離を置いた態度に序盤はリタイアしたくなるかもしれません。
でもじっくり読んでみてください。その価値があります。
先祖代々の家訓? 旦那様の態度の裏にあるものは。
ストーリーは単純かと思いきやひと癖もふた癖もあり、潜んでいる裏事情はなかなかのもの。
子どものようで大人、大人のようで子ども。2人は少しずつ交わり、成長していきます。
特徴的な物語。気付けば読み進め、そして満足して読み終えることができるでしょう。
読むのに迷ったら、なろうのレビューを覗いてみましょう。なろうとは思えない愛に包まれたレビューがたくさんあります。
最近書籍化もされたようで、おめでとうございます。 ファンにじわじわと評価された結果だと思います。
殺戮のダンジョンマスター籠城記
胸クソ悪いネット小説です。これ以上はなかなかないレベルです。
ストーリーはとても単純。
超絶美少女なことが理由で人間不信に陥った女主人公がダンジョンマスターに転生し、安全な引きこもりライフを目指して行動する話です。
それだけ聞くとなんだかホワホワしていそうですが、残念ながらこの超絶美少女はヤバイ奴だったのです…。
善人も悪人も等しく殺され、ゾンビにされて使い潰されます。
同情できる要素がないわけではないのですが、それでもあまりに救いがない。
ダンジョンマスターをしているのは中盤まで。あとは尊厳を踏みにじりまくり、国を亡ぼしまくります。
描写力は高く、安定した作品ではあります。
しかし善人悪人関係なくひたすら虐殺し、ひたすら強くなり、ひたすら引きこもり、そして終了。
いくつかの設定はそんなこと書きたくねぇ知ったこっちゃねぇとばかりに放置され、ただただ虐殺が繰り返されます。読む人によっては星一つどころかマイナスをつけるでしょう。
序盤を読んでいて「ちょっとアレすぎるな…」と思ったら退場しましょう。
こんな評価をしていますが、なんだかんだで私はノンストップで最後まで読み終えました。
一貫してブレない冷徹な主人公。ただ自分の目的のために、他者の事情など一切考慮せずに蹂躙していく物語。
評価は激しく分かれると思いますが、善人主人公に食傷気味の方は手を伸ばしてみても良い作品だと思います。
千のスキルを持つ男 異世界で召喚獣はじめました!
召喚されることによって現代日本とファンタジー世界を往復できるようになった中年サラリーマン。
バイキング形式で少しずつつまむような内政チート、現代技術無双、召喚されるたびに増えていくスキルで無双したり。
やっていることはテンプレでも、不思議と話のバランスが独創的でついついページをめくってしまいます。
日本での買い出しや人との関係性のあれこれに独特の味わいがあるというか、斬新な視点が散りばめられていて楽しいです。
ただ、しっかり完結しているかと言われれば微妙です。
主人公とヒロインの恋愛小説だと考えれば、完結のタイミングは悪くないかもしれません。しかし、読者が期待していたであろうファンタジー要素に関しては半端な完結になっています。
伏線が残っていたり、重要人物が適当な扱いを受けたまま完結していたりと、物足りなさを感じてしまう完結です。
終盤までの面白さは文句なしなので、読む価値がありながらとてももったいない作品です。
とにかく作者が読者に小説を読ませる能力が非常に高いだけに、しっかりと完結してくれれば最高評価で紹介したかった…。
小説投稿サイトでランキング一位を取らないと出られない部屋
無職転生の作者が書いた短編。なろうでネット小説を書いてみたいと考える人に読んでもらいたい作品。さすがレジェンドオブレガシー。構成に無職転生の作者の余韻を感じ、ファンはニヤリとなる。なろうのシステムを的確に説明しつつ、それを知り攻略しようとして展開される一人の男の心境の変化が魅力です。
私は戦うダンジョンマスター
女主人公。しかし優柔不断ななろう系男主人公が裸足で逃げ出す冷徹ぶり。スコップは最強の武器。狂っているけど頭が良い。
ここまで徹底して冷徹な主人公はそうそうお目にかかれません。被害者が可哀想になりますが、それでも続きを読んでしまうおもしろさがあります。
なよなよした主人公に飽きた方、さっぱりとした狂気に身を浸したいあなたへおすすめのネット小説です。
予言の経済学 ~巫女姫と転生商人の異世界災害対策~
予言の経済学 1 巫女姫と転生商人の異世界災害対策 (レジェンドノベルス)
巫女姫の予言は握りつぶされた。そんな捨てられた犬のような少女を嫌々拾い上げたのは前世の記憶を持つ主人公。
危険に近寄りたくない主人公だが、危険が全速力でこちらへ走ってくるので必死に頭を悩ませる。
知識系チート作品。最序盤の進行が重くてわかりにくいが、それを乗り越えると確かな面白さが待っている。
脳みそのリソースがそれなりに奪われるため息抜きで読むには適していない。なんちゃって知識チートが裸足で逃げ出す作品。
保身や安定を目指す作品は多々ありますが、そんな作品の例に漏れず保身からは程遠い作品です。
闇ギルドのマスターは今日も微笑む
ひと昔前のなろうっぽいタイトルでありながら中身は別の何か。
ヤンデレ殺伐ヒロインズと、微笑んでいるけど微笑むだけでやることは最強かつ容赦のないマスターが織りなす敵対組織の殲滅劇。
ヒロインのキャラが立っていてかわいい。正しくヤンデレの可愛さ。
ハーレム好きが読むと新しい扉が開く可能性があります。
ギルドメンバー同士がマスターを巡ってフリではない本気の殺し合いをしたり、世界をプレゼントするとかいう意味不明な狙いによって憐れな犠牲者が生まれたりします。
高レベルな筆力で描かれるぶっ飛び系の特殊な作品をご所望のあなたが満足できる作品です。
403 シングル・ルーム
父親の借金で人生詰みそうなときに助けてくれた黒鉄屋のメリアージュ。
肩代わりしてもらった借金をハンターになって返済するために学園に通うという話。
半分が学園パートで、もう半分が迷宮探索です。
主人公はそこそこ強い上に非常に便利なスキルを持っているけれど、最強キャラたちがまた別にいるので無双というわけではありません。
作者の力が安定しており、リズムよく読み進めることができるのがありがたい。
迷宮の謎に迫ったりする緊迫感のある小説というわけではないですが、主人公が借金を返しながら様々な人と関わり、成長したりトラブルに巻き込まれてそれを解決したりする流れを楽しむ作品です。
主人公を見守ってくれているメリアージュの頼れる母な感じがこの作品に安定感を与えていますね。良いキャラです。
セーブ&ロードのできる宿屋さん ~カンスト転生者が宿屋で新人育成を始めたようです~
豆を食べて死ねば強くなりますよ。可愛い子には崖の上から旅をさせましょう。
ぶっ飛びすぎていて噴飯間違いなし。笑わせにきていないはずなのに笑わずにいられない。こういう方向の小説は素晴らしいと思います。
強くなりたい事情を抱える人がいて、その気持ちに偽りがないのなら主人公はただそれに応えます。死に戻りで。
火輪を抱いた少女
一貫した傑作を量産する問題作者の代表作その1。
好みに合った人は一瞬で信徒と化す。ダークで容赦のない世界。人間の昏い部分が浮き彫りになる作品。
壊れているのは少女も世界も同じです。救いはあるのか、それともないのか。
戦記ものとしても優秀で、作者の書きたいことのみを凝縮しているからこそ、読者にそれが届くのだと思い知る作品。
死神を食べた少女
一貫した傑作を量産する問題作者の代表作その2。火輪を抱いた少女と雰囲気が似ています。上の作品が気に入ったのならこっちも読んでみて損はしないでしょう。
信者たちの間ではどの小説が一番名作であるのか今日も議論が続いているらしい…。
人狼への転生、魔王の副官
狼な主人公が魔王軍のエリートとしてがんばるお話。いずれの魔王さまも魅力的。
転生しているという設定だった気がするが、転生テンプレはほとんど登場せずあくまでもその世界でのやりとりに終始しています。
連載中に読んで一気読みし、追い付いて連載中であることに気付きガックリしたおもしろい作品。そろそろ記憶が薄れつつある。完結したということなので読みに行く予定です。
本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~
本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第一部「兵士の娘I」
文字量、話数が多く読み応えがすごい。序盤は苦しい展開が続き、中盤はダレていると思えなくもない部分がある。しかしそれは終盤の盛り上がりにはかかせない要素であった。中盤まで読めたのなら終盤で信者になれる、そんな作品。
ラストの展開はまさに信者量産装置。あれだけの積み重ねがあったからこそ解放される圧倒的なカタルシスは約束されたクリティカルヒットを読者へぶちかます。ああ、神官長様。
世界の謎、独特の世界観。世界は愛と不思議に溢れています。
八男って、それはないでしょう!
おもしろかった記憶のみがはっきりと残っているのにレビューすべき内容を忘れてしまいました。初期のころに読んだためまた読み返したい。王道なろうものだったことは覚えている。
それはないでしょう!…すいません。
自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う
○○に転生という小説は多いですが、それでも自動販売機というのは珍しいと思います。なんちゃって人外ではなく、主人公は本当のラスト前まで自動販売機。自動販売機のまま戦い、仲間と絆を培い、人々を助けます。
独特の世界観と、自動販売機の体特有の縛りが上手に描かれています。言葉足らずのジレンマ、でもそれが良い。
作者の自動販売機愛がすごいため、これだけ情熱があればどんなネタでも面白いんだなと唸らされる作品です。もちろん構成や文章力も高いところで安定していますよ。
俺だけ帰れるクラス転移
タイトルでいろいろ想像できますね。その通りです。
タイトルはテンプレ、内容もテンプレ。読んだのは昔で、内容のほとんどを忘れてしまっています。でも他から抜きんでておもしろかったことだけが印象に残り続ける作品です。
なろうのなろうたる所以をよくわかっているネット小説であり、読んでいて心地のよいなろうの上澄み。
多くの作品を読み潰し消耗し、改めてこの小説が名作であったことに気付く、そんなおすすめの小説です。
書籍版はウェブ版と展開がけっこう違っているそうなのでご注意ください。
まのわ~魔物倒す・能力奪う・私強くなる~
ゲームの知識を利用して敵を倒してスキルを奪い、仲間を増やして世界を旅する。やがて世界の謎へ迫る。
長い作品にありがちなダラリとした終わりをしない、最後も安心して読める名作です。主人公は強いけど最強じゃないのも作品にマッチしています。
定期的に山場が来てその度にしっかりと話がまとまり、進み、仲間が増えていきます。初期に張られた伏線は終盤で見事に回収されます。
ものすごく長いネット小説でありながら全てのキャラがバランスよく登場し、活躍します。
しかしどうしても全キャラを動かす以上長くなってしまうことは避けられず、満足感と共に早く先の展開を読みたいと思ってしまうのも事実です。
読みごたえがあって最後まで楽しく安心して読めるネット小説を求める方へおすすめの一本です。
エルフ転生からのチート建国記
魔王さまのまちづくり!の作者の作品です。なんとなくカラーも似ていますね。
主人公は転生を繰り返した最強の存在ですが、過去の自分に能力を制限されていたりと独特の設定がおもしろいです。
戦記ものというか、建国は基本拠点防衛に終始することになるのですがその手段がなかなかにえげつないです。
テンプレである銃などの近代兵器はもちろん、危ない薬で敵の力を削ぐことも。そういったダークな展開もOKな人はとても楽しめることでしょう。
ヒロインはあいかわらず可愛いです。
ぼくは異世界で付与魔法と召喚魔法を天秤にかける
序盤のエログロ展開にあてられて読み進めることを決めた読者は多いはず。話としては異世界パニックものでしょうか。
異世界を冒険するという話ではなく、異世界で迫りくる魔物をひたすら迎撃し生き延びるようなストーリーです。
あっさりと死にゆく仲間たち、それでもガンガン敵を倒し強くなる仲間たち。しかし次の日にはさらなる絶望的な敵が押し寄せて…。
ギリギリが連続する極限状況はとても楽しく読み進められるのですが、少し説明と描写が不足していることがあり、もったいないなと感じたりもしましたが…。白い部屋である程度の補足がされたのはグッドだと思います。
敵が進化するゾンビ映画、あるいは何が起こるかわからない漂流教室もの。そんな要素を再構成した作品であり、僅かに謎は残るもののしっかりと完結させているというのは見事だと思います。
万年Dランクの中年冒険者、酔った勢いで伝説の剣を引っこ抜く
ヒロインとの微エロ&おっさん幼女入りの伝説の剣とのギャグを挟みつつ、中年冒険者がメキメキと出世していく。
テンポよく話が進み、とにかくサクサク読めてストレスフリー。
牛丼が欲しくて店に入ったら牛丼が出てきた感じ。
タイトルからなろうテンプレ臭を嗅ぎつけて読み始めたあなたは満足する。
良識がありそうな主人公だが面倒なウジウジはない。ハイレベルなろう。
だいたいは酔った勢いでヤることをヤってしまい、なんだかんだで覚悟を決める主人公。
俺TUEE展開はあるが、ヘタな俺TUEE要素はない。ここまで記事を読んでいる人は理解できるはず。
誤字脱字ほぼなし。気軽に読める微エロサクセスストーリーを読みたい気分のときにどうぞ。
完結もあっさりした印象を受けるが、後味こってりにする必要も感じないためこれで良いと思う。さぁ次のラノベを読むのです。
LV999の村人
連載中の時に読み、見事な完結をしたということなのでこちらへ。実はまだ最後まで読んでいません申し訳ないです。
この小説はありがちな俺ツエー展開から話が始まるのですが、これまた途中からテンプレを吹き飛ばす展開が待っています。
単にレベルを上げて俺最強という小説では終わりません。
なぜレベルという概念がある世界であるのかに迫り、その真実を知り新たな戦いが始まります。
ガラリと変貌する世界に鳥肌が立つことは間違いないでしょう。
マヌケなFPSプレイヤーが異世界へ落ちた場合
【合本版】マヌケなFPSプレイヤーが異世界へ落ちた場合 全3巻 (カドカワBOOKS)
マヌケというのがおもしろいですね。
内容としてはタイトルから連想したであろう通りです。
完璧な作品ではないと思います。造りが甘いところもあります。でも楽しく読むことができます。
テンプレ異世界銃無双とは微妙に異なります。FPSガンゲーを前面に押し出し、銃火器をメインに扱う主人公というのは実はありそうでなかった設定だったりします。
FPSのガンゲームとなろうテンプレの異世界が上手く融合しており、良い設定だなと楽しくなってきます。
ラストもきっちりと描かれているので、本編内で微妙な伏線残しがあっても気になることはありません。
軍オタが魔法世界に転生したら、現代兵器で軍隊ハーレムを作っちゃいました!?
なろうテンプレを踏襲している作品です。内容はタイトルの通り。
最大の魅力はキャラに愛と描写力が込められていることです。特にクリスが可愛いので、私的にはクリス愛で読み進めた作品だと思います。
かなり初期のころに読んだ作品ですが、200作品を読んだ後でもキャラの名前と性格を思い出せます。しかし話の内容は思い出せません(汗)
脳みそを使うタイプのネット小説ではなく、深く読み込まず楽に読むことも必要です。
文字数が200万文字を超えており、読み応えが抜群です。しかし終始緊迫した状況が続くわけでもなく、なんというか作者と読者の間で無言のお約束が交わされる感じではあります。
最後はキッチリと〆てくれるため安心して読めますし、飽きっぽい私が最後まで読めたので中だるみ恐怖症の方にも勧められます。
詰みかけ転生領主の改革
いろいろとダメダメな領地を取り巻く環境を、頼りない仲間と試行錯誤しながら改善していきます。
現代知識による内政立て直し作品のお手本のようなネット小説です。
適切に話を広げ、適切に課題に当たり、適切に風呂敷を畳みます。
それでいて物足りなさを感じることがなく、最後まで面白く読める作品として完結しています。
読後感はスッキリしつつもどこか寂しく、もう少し続きが読みたいなと思います。
しかしながらそれはただの未練で、実際にはあらかじめ決められたテーマである領地の立て直しを実現するという主目標をきっちり達成してくれていますし、一つの物語として完成されています。
「ああ、楽しかった。次が読みたい。他の作品でも探すか」とこんな未来があなたに訪れるでしょう。
堕落の王
寝ているだけで最強の魔物。まさに眠れる獅子、いやナマケモノ。
描写レベルが高く独創性があります。最強主人公でありながらなろうテンプレから外れた異色の作品です。
七つの大罪になぞらえた業を持つ悪魔たちの物語で、その中でも怠惰と傲慢の登場人物のやり取りは必見です。
繰り返しの描写に意図があることはわかるものの、そこがクドイと感じてしまったのが残念でした。逆にそれが良い!という方もいらっしゃるようです。
表に出したいところのみを出し、あえて多くの設定を語らないのも魅力ですね。バトルにも迫力があります。
☆5、☆4のまとめ続きはこちらからどうぞ。
以下おすすめ度:★★☆☆☆
選外 完結&読破したが【惜しい】と感じるネット小説
累計ランキングに入っていても途中で読めなくなってしまう作品は多いです。飽きやすい私が最後まで読めた作品という時点で間違いなく名作です。
あとは好みの問題ですが、なぜ最後まで読みつつも選外としたのかの理由を中心に。
異空のレクスオール
高い執筆力。息をつかせぬ展開、張り巡らせられる伏線。
無限回廊で見た悲惨な未来を変えるべく、伝説の神の矢を託された主人公が奮闘する。
情けないようで決めるところはきっちり決めてくれる主人公。ヒロインも魅力的です。とても丁寧ですごく楽しい物語なのに。最後の最後で力尽きています。きっちり完結してくれているので紹介できるのですが、それでも惜しすぎて涙が。最後まで丁寧に描き切ってくれれば文句なしの最高評価だったのに残念です。
クラスメイトに殺された時、僕の復讐は大体達成された
どうあがいても滅亡が決まった世界で、淡々と進む復讐劇。
話の内容はシンプルでわかりやすく、どうあがいても絶望なクズクラスメイト達を神視点から挑発したり復讐したり眺めたり。
いわゆる【ざまぁ】ものとして一貫しているためファンも多いですが、私はイマイチでした。
言語化が難しいですが、なんとなく主人公が好きになれないタイプかつ、スパッとしたざまぁではなくジメっとしたざまぁであり、最後まで読めたものの煮え切らない読後感です。
ダンジョンを造ろう
まったりとダンジョンを作ります。内政ものに見せかけて、あまり内政をしません。魔物たちの戦闘パートが魅力ですが、全体としてはもう少し膨らませて欲しかったなと思ってしまいます。
異世界のカード蒐集家
主人公は嫌いなタイプではないのですがいまいち共感できず。話はスッキリしていて気楽に読めます。最後まできっちり仕上げてくれているのでファンがたくさんいます。おすすめ度を上げて紹介すべきか最後まで悩んだ作品です。
明かせぬ正体~乞食に堕とされた最強の糸使い~
ストーリー的に仕方ないことですが、序盤の立ち上がりがどうしても遅く感じます。説明っぽくなってしまうというか。
中盤は楽しい展開もあるのですが、どこかカタルシスを開放し切れていない感じでモヤモヤしてしまいます。終盤にかけてもなんとなくジメリとしていることが多いので、好みの別れる作品だと思いますが私はそこまで楽しめませんでした。
ヒール最高
終盤を何とかしてくれれば星4つだったと思います。楽しく読めるものの、所々で引っかかるポイントがあり少し残念です。
オットー・フォン・ハイデッカーはゲーム脳
完結しているけど一部完結というような形。終始一定のリズムで展開される最強主人公の学園ライフ。
いろいろとぶっ飛んだ作品でおもしろいのですが、ほとんど話らしい話が進まない点と、完結しているのに完結していない点でこの評価に。しかし信者を生む条件は充分に整った名作であるのも事実。キワモノながらおもしろい、でも惜しい。そんな作品です。
アビス・コーリング~元廃課金ゲーマーが最低最悪のソシャゲ異世界に召喚されたら~
おもしろい。でも主人公がどうしても好きになれない。好みの問題です。ガチャ無双というコンセプト上、もっといろいろな強魔物が出現することを楽しみにしていましたがどうにもそういう話ではなく。あとひと捻りすれば一気に評価が上がっていそうな作品だと思います。
異世界でアイテムコレクター
きっちり完結してくれれば評価マックスにしたいくらいおもしろかった作品。しかしキャラが半ば忘れられていたり伏線が半端、アイテムコレクターしていたはずがしていないと言ったポイントがあり、惜しい完結作品です。
異世界は赤い星と共に
すっきり読みやすい。テンプレ俺ツエーだが嫌味がないのでグッドです。主人公が微妙に好きになれなかったのでこの評価ですが、好きな人は普通に名作だと思うはず。
平凡なる皇帝
好きな人は好きだと思う。でもあまりにもほのぼのしすぎていて、中盤以降を読むのがしんどかったです。
魔王の器
期待値を上げまくり、ワクワクはマックス。山と谷もあるのだが、どこかなだらか。不完全燃焼感が残ってしまう。
火刑戦旗を掲げよ!
魔王の器に同じ。素晴らしくクルものがあるのですが、あと少し、ほんの少し琴線に届かなかった感じ。
NO FATIGUE 24時間戦える男の転生譚
少々こぢんまりとしているかなと。良設定をもっと生かしてほしいなと思ってしまいました。
最後に。3年間をなろう小説に捧げて
ネット小説はもはや私の半身です。これからも読んだ作品をレビューしていきますので、気に入ってくれた方はぜひブクマしておいてくださいね。
読んでから時間が経っているおすすめ小説も多く、どうしても突っ込んだレビューができない作品があることが少し悔しく思いました。読んだ時の感動は今も心に残っているのですが…。これを機にいろいろ読み返してみようかな。
書籍化されたネット小説のクオリティは一気に引き上がるし、加筆されたオリジナルのお話があったりします。貴重なコレクションにもなります。気に入った小説があれば作者さんを応援するいみでもぜひ購入を検討してみてくださいね。
新たなページを作成しました。
ここまで読んで面白い小説が見つかった方は、ぜひこちらもご覧ください。変わらず素晴らしいクオリティを保証します。
2020年9月追記:配信アプリ【spoon】で生声による放送を開始しました。
なろう関連はもちろん、いろいろ雑談できればと思いますのでぜひお越しください。
深夜のカエデ放送 ←参考までにこのような雰囲気です
ここまで読んでくれて感謝!
カエデ
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