目指せ樹高634m! 〜杉に転生した俺は歴史を眺めて育つ〜
巨大な杉に転生した主人公。スカイツリーを超える高さまで成長しろと神に無茶ぶりをされ、えっちらおっちら頑張るお話。
眷属を生み出したり迫りくる凶悪な歴史イベントを乗り切るために準備をしたりします。
3000年からの物語を進めるため、テンポよく話が進行していきます。長文がほとんど出てこないし、難しい話も出てきません。
地の文が主人公の語り口調に近いため、序盤でそれに抵抗がなければ最後まで楽しく読めます。
面倒な設定はすべて取っ払い淡々と進むため、読みやすさはぴか一。気軽に楽しめる良い小説ですね。
現実で起こった歴史のイベントと、杉に転生した主人公サイドとの絡みが面白いです。眷属たちもかわいい。
コツコツ淡々×歴史の授業×シニカル&コミカル×淡々グッドな完結。2019年書籍化予定とのこと。
紅の死神は眠り姫の寝起きに悩まされる
すごく好感の持てる女主人公の作品。軽さと質の高さを両立したネット恋愛小説。
主人公のリリスは天然であり、底抜けに前向きで、賢さも持っています。でもめげないようで、実は傷ついていたりします。
偽装眠り姫ことリリスちゃんが死神を押し倒したり、押し倒したと思ったら押し倒されていたり、それぞれのベッドの中でゴロゴロと悶絶したり…。
読者は背後霊かパパになった気持ちでリリスちゃんの恋路を応援することになります。
従者たちとの信頼関係も魅力。優秀な曲者従者たちとの軽妙な掛け合いが読んでいて面白いです。
恋愛ジャンルの人気小説だけあり、読んでいて納得のいく心理描写。それでいてクドさを感じないのもグッド。
中盤以降は普通にイチャイチャしている話もありますが、それでもとにかくサクサク読めるのが特徴です。
主人公サイドの有能さに比べ、悪役は適度な小物感が滲みます。
ドロドロした愛憎や、不思議な夢を見ることによるファンタジーなアレコレな要素は薄い。とはいえそれなりに緊迫した展開もあり、山と谷はしっかり用意されています。
綺麗にまとまった質の高い完結を迎えることも含め、異世界×令嬢×恋愛 モノの初心者や、男女を問わず安心して読めるラノベを探している人へおすすめです。
戦姫アリシア物語(機動強襲型令嬢アリシア物語)
戦記×恋愛。ただし物理。
一話を読めばわかります。騙されたと思って読んでみてください。
最初からフルスロットル。視点を切り替えながら展開される話は視点切り替えにありがちなクドさがなく、まさに一番面白いところをおもしろい視点から見せてくれているのだとわかります。
アリシアとメアリのコンビが最高です。軽い文章なので読みやすいです。
挿絵付きのライトノベルではなく、これは作者様が自費出版されているのかな?とても安価な商品リンクがあったので貼っておきます。
平和の守護者(書籍版タイトル・創世のエブリオット・シード)
創世のエブリオット・シード 平和の守護者1 (ファミ通文庫)
ESP能力に目覚めた主人公が学園で力を磨き、やがて一人前の能力者となり世界を守る戦いへ赴く。
無鉄砲に見える主人公には理由がある。主人公が外出先で必ずトラブルに見舞われるのにも理由がある。
作者のレベルが高く、なろう小説の平均レベルを軽く超えています。ザ・良作といった印象。
ジャンルがジャンルなので内容に比べ評価が低く、もっと評価されるべきと思ってしまいます。日の目を見ぬ名作小説からすれば、書籍化されているだけで評価されていると言えるのかもしれませんが…。
視点がキャラに近いため、主人公から見たキャラの魅力が際立っていておもしろいです。砂原マジヒロイン
骨骨ダンジョン作りかけ
謎の棺から生まれたスケルトンがコツコツ淡々と強くなっていくお話。こういうの、ほんと好きです。
気楽に読みたいあなたへ。謎が謎のままで完結、ダンジョンは作りません。
二部の存在からここで紹介していますが、二部込みで完結していれば最高評価にしていたと思います。
伏線がそのままとはいえモヤモヤするような造りではなく、まさにコツコツ淡々を楽しむ作品であると考えれば、この作品は作りかけのままで完結していると思うのです。
悪役令嬢は旦那様を痩せさせたい
勝ち気な女主人公がシンデレラストーリーを作り上げるために奮闘するお話。
具体的にはデブで顔面ヒキガエルな旦那を痩せさせようと試みます。
主人公カミラは短気で怒りんぼう。目的を達成するための行動も、その動機も最初はとても幼稚なもの。
主人公の難ありの性格や、【沼地のヒキガエル】こと旦那アロイスの距離を置いた態度に序盤はリタイアしたくなるかもしれません。
でもじっくり読んでみてください。その価値があります。
先祖代々の家訓? 旦那様の態度の裏にあるものは。
ストーリーは単純かと思いきやひと癖もふた癖もあり、潜んでいる裏事情はなかなかのもの。
子どものようで大人、大人のようで子ども。2人は少しずつ交わり、成長していきます。
特徴的な物語。気付けば読み進め、そして満足して読み終えることができるでしょう。
読むのに迷ったら、なろうのレビューを覗いてみましょう。なろうとは思えない愛に包まれたレビューがたくさんあります。
最近書籍化もされたようで、おめでとうございます。 ファンにじわじわと評価された結果だと思います。
殺戮のダンジョンマスター籠城記
胸クソ悪いネット小説です。これ以上はなかなかないレベルです。
ストーリーはとても単純。
超絶美少女なことが理由で人間不信に陥った女主人公がダンジョンマスターに転生し、安全な引きこもりライフを目指して行動する話です。
それだけ聞くとなんだかホワホワしていそうですが、残念ながらこの超絶美少女はヤバイ奴だったのです…。
善人も悪人も等しく殺され、ゾンビにされて使い潰されます。
同情できる要素がないわけではないのですが、それでもあまりに救いがない。
ダンジョンマスターをしているのは中盤まで。あとは尊厳を踏みにじりまくり、国を亡ぼしまくります。
描写力は高く、安定した作品ではあります。
しかし善人悪人関係なくひたすら虐殺し、ひたすら強くなり、ひたすら引きこもり、そして終了。
いくつかの設定はそんなこと書きたくねぇ知ったこっちゃねぇとばかりに放置され、ただただ虐殺が繰り返されます。読む人によっては星一つどころかマイナスをつけるでしょう。
序盤を読んでいて「ちょっとアレすぎるな…」と思ったら退場しましょう。
こんな評価をしていますが、なんだかんだで私はノンストップで最後まで読み終えました。
一貫してブレない冷徹な主人公。ただ自分の目的のために、他者の事情など一切考慮せずに蹂躙していく物語。
評価は激しく分かれると思いますが、善人主人公に食傷気味の方は手を伸ばしてみても良い作品だと思います。
千のスキルを持つ男 異世界で召喚獣はじめました!
召喚されることによって現代日本とファンタジー世界を往復できるようになった中年サラリーマン。
バイキング形式で少しずつつまむような内政チート、現代技術無双、召喚されるたびに増えていくスキルで無双したり。
やっていることはテンプレでも、不思議と話のバランスが独創的でついついページをめくってしまいます。
日本での買い出しや人との関係性のあれこれに独特の味わいがあるというか、斬新な視点が散りばめられていて楽しいです。
ただ、しっかり完結しているかと言われれば微妙です。
主人公とヒロインの恋愛小説だと考えれば、完結のタイミングは悪くないかもしれません。しかし、読者が期待していたであろうファンタジー要素に関しては半端な完結になっています。
伏線が残っていたり、重要人物が適当な扱いを受けたまま完結していたりと、物足りなさを感じてしまう完結です。
終盤までの面白さは文句なしなので、読む価値がありながらとてももったいない作品です。
とにかく作者が読者に小説を読ませる能力が非常に高いだけに、しっかりと完結してくれれば最高評価で紹介したかった…。
小説投稿サイトでランキング一位を取らないと出られない部屋
無職転生の作者が書いた短編。なろうでネット小説を書いてみたいと考える人に読んでもらいたい作品。さすがレジェンドオブレガシー。構成に無職転生の作者の余韻を感じ、ファンはニヤリとなる。なろうのシステムを的確に説明しつつ、それを知り攻略しようとして展開される一人の男の心境の変化が魅力です。
私は戦うダンジョンマスター
女主人公。しかし優柔不断ななろう系男主人公が裸足で逃げ出す冷徹ぶり。スコップは最強の武器。狂っているけど頭が良い。
ここまで徹底して冷徹な主人公はそうそうお目にかかれません。被害者が可哀想になりますが、それでも続きを読んでしまうおもしろさがあります。
なよなよした主人公に飽きた方、さっぱりとした狂気に身を浸したいあなたへおすすめのネット小説です。
予言の経済学 ~巫女姫と転生商人の異世界災害対策~
予言の経済学 1 巫女姫と転生商人の異世界災害対策 (レジェンドノベルス)
巫女姫の予言は握りつぶされた。そんな捨てられた犬のような少女を嫌々拾い上げたのは前世の記憶を持つ主人公。
危険に近寄りたくない主人公だが、危険が全速力でこちらへ走ってくるので必死に頭を悩ませる。
知識系チート作品。最序盤の進行が重くてわかりにくいが、それを乗り越えると確かな面白さが待っている。
脳みそのリソースがそれなりに奪われるため息抜きで読むには適していない。なんちゃって知識チートが裸足で逃げ出す作品。
保身や安定を目指す作品は多々ありますが、そんな作品の例に漏れず保身からは程遠い作品です。
闇ギルドのマスターは今日も微笑む
ひと昔前のなろうっぽいタイトルでありながら中身は別の何か。
ヤンデレ殺伐ヒロインズと、微笑んでいるけど微笑むだけでやることは最強かつ容赦のないマスターが織りなす敵対組織の殲滅劇。
ヒロインのキャラが立っていてかわいい。正しくヤンデレの可愛さ。
ハーレム好きが読むと新しい扉が開く可能性があります。
ギルドメンバー同士がマスターを巡ってフリではない本気の殺し合いをしたり、世界をプレゼントするとかいう意味不明な狙いによって憐れな犠牲者が生まれたりします。
高レベルな筆力で描かれるぶっ飛び系の特殊な作品をご所望のあなたが満足できる作品です。
403 シングル・ルーム
父親の借金で人生詰みそうなときに助けてくれた黒鉄屋のメリアージュ。
肩代わりしてもらった借金をハンターになって返済するために学園に通うという話。
半分が学園パートで、もう半分が迷宮探索です。
主人公はそこそこ強い上に非常に便利なスキルを持っているけれど、最強キャラたちがまた別にいるので無双というわけではありません。
作者の力が安定しており、リズムよく読み進めることができるのがありがたい。
迷宮の謎に迫ったりする緊迫感のある小説というわけではないですが、主人公が借金を返しながら様々な人と関わり、成長したりトラブルに巻き込まれてそれを解決したりする流れを楽しむ作品です。
主人公を見守ってくれているメリアージュの頼れる母な感じがこの作品に安定感を与えていますね。良いキャラです。
セーブ&ロードのできる宿屋さん ~カンスト転生者が宿屋で新人育成を始めたようです~
豆を食べて死ねば強くなりますよ。可愛い子には崖の上から旅をさせましょう。
ぶっ飛びすぎていて噴飯間違いなし。笑わせにきていないはずなのに笑わずにいられない。こういう方向の小説は素晴らしいと思います。
強くなりたい事情を抱える人がいて、その気持ちに偽りがないのなら主人公はただそれに応えます。死に戻りで。
火輪を抱いた少女
一貫した傑作を量産する問題作者の代表作その1。
好みに合った人は一瞬で信徒と化す。ダークで容赦のない世界。人間の昏い部分が浮き彫りになる作品。
壊れているのは少女も世界も同じです。救いはあるのか、それともないのか。
戦記ものとしても優秀で、作者の書きたいことのみを凝縮しているからこそ、読者にそれが届くのだと思い知る作品。
死神を食べた少女
一貫した傑作を量産する問題作者の代表作その2。火輪を抱いた少女と雰囲気が似ています。上の作品が気に入ったのならこっちも読んでみて損はしないでしょう。
信者たちの間ではどの小説が一番名作であるのか今日も議論が続いているらしい…。
人狼への転生、魔王の副官
狼な主人公が魔王軍のエリートとしてがんばるお話。いずれの魔王さまも魅力的。
転生しているという設定だった気がするが、転生テンプレはほとんど登場せずあくまでもその世界でのやりとりに終始しています。
連載中に読んで一気読みし、追い付いて連載中であることに気付きガックリしたおもしろい作品。そろそろ記憶が薄れつつある。完結したということなので読みに行く予定です。
本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~
本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第一部「兵士の娘I」
文字量、話数が多く読み応えがすごい。序盤は苦しい展開が続き、中盤はダレていると思えなくもない部分がある。しかしそれは終盤の盛り上がりにはかかせない要素であった。中盤まで読めたのなら終盤で信者になれる、そんな作品。
ラストの展開はまさに信者量産装置。あれだけの積み重ねがあったからこそ解放される圧倒的なカタルシスは約束されたクリティカルヒットを読者へぶちかます。ああ、神官長様。
世界の謎、独特の世界観。世界は愛と不思議に溢れています。
八男って、それはないでしょう!
おもしろかった記憶のみがはっきりと残っているのにレビューすべき内容を忘れてしまいました。初期のころに読んだためまた読み返したい。王道なろうものだったことは覚えている。
それはないでしょう!…すいません。
自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う
○○に転生という小説は多いですが、それでも自動販売機というのは珍しいと思います。なんちゃって人外ではなく、主人公は本当のラスト前まで自動販売機。自動販売機のまま戦い、仲間と絆を培い、人々を助けます。
独特の世界観と、自動販売機の体特有の縛りが上手に描かれています。言葉足らずのジレンマ、でもそれが良い。
作者の自動販売機愛がすごいため、これだけ情熱があればどんなネタでも面白いんだなと唸らされる作品です。もちろん構成や文章力も高いところで安定していますよ。
俺だけ帰れるクラス転移
タイトルでいろいろ想像できますね。その通りです。
タイトルはテンプレ、内容もテンプレ。読んだのは昔で、内容のほとんどを忘れてしまっています。でも他から抜きんでておもしろかったことだけが印象に残り続ける作品です。
なろうのなろうたる所以をよくわかっているネット小説であり、読んでいて心地のよいなろうの上澄み。
多くの作品を読み潰し消耗し、改めてこの小説が名作であったことに気付く、そんなおすすめの小説です。
書籍版はウェブ版と展開がけっこう違っているそうなのでご注意ください。
まのわ~魔物倒す・能力奪う・私強くなる~
ゲームの知識を利用して敵を倒してスキルを奪い、仲間を増やして世界を旅する。やがて世界の謎へ迫る。
長い作品にありがちなダラリとした終わりをしない、最後も安心して読める名作です。主人公は強いけど最強じゃないのも作品にマッチしています。
定期的に山場が来てその度にしっかりと話がまとまり、進み、仲間が増えていきます。初期に張られた伏線は終盤で見事に回収されます。
ものすごく長いネット小説でありながら全てのキャラがバランスよく登場し、活躍します。
しかしどうしても全キャラを動かす以上長くなってしまうことは避けられず、満足感と共に早く先の展開を読みたいと思ってしまうのも事実です。
読みごたえがあって最後まで楽しく安心して読めるネット小説を求める方へおすすめの一本です。
エルフ転生からのチート建国記
魔王さまのまちづくり!の作者の作品です。なんとなくカラーも似ていますね。
主人公は転生を繰り返した最強の存在ですが、過去の自分に能力を制限されていたりと独特の設定がおもしろいです。
戦記ものというか、建国は基本拠点防衛に終始することになるのですがその手段がなかなかにえげつないです。
テンプレである銃などの近代兵器はもちろん、危ない薬で敵の力を削ぐことも。そういったダークな展開もOKな人はとても楽しめることでしょう。
ヒロインはあいかわらず可愛いです。
ぼくは異世界で付与魔法と召喚魔法を天秤にかける
序盤のエログロ展開にあてられて読み進めることを決めた読者は多いはず。話としては異世界パニックものでしょうか。
異世界を冒険するという話ではなく、異世界で迫りくる魔物をひたすら迎撃し生き延びるようなストーリーです。
あっさりと死にゆく仲間たち、それでもガンガン敵を倒し強くなる仲間たち。しかし次の日にはさらなる絶望的な敵が押し寄せて…。
ギリギリが連続する極限状況はとても楽しく読み進められるのですが、少し説明と描写が不足していることがあり、もったいないなと感じたりもしましたが…。白い部屋である程度の補足がされたのはグッドだと思います。
敵が進化するゾンビ映画、あるいは何が起こるかわからない漂流教室もの。そんな要素を再構成した作品であり、僅かに謎は残るもののしっかりと完結させているというのは見事だと思います。
万年Dランクの中年冒険者、酔った勢いで伝説の剣を引っこ抜く
ヒロインとの微エロ&おっさん幼女入りの伝説の剣とのギャグを挟みつつ、中年冒険者がメキメキと出世していく。
テンポよく話が進み、とにかくサクサク読めてストレスフリー。
牛丼が欲しくて店に入ったら牛丼が出てきた感じ。
タイトルからなろうテンプレ臭を嗅ぎつけて読み始めたあなたは満足する。
良識がありそうな主人公だが面倒なウジウジはない。ハイレベルなろう。
だいたいは酔った勢いでヤることをヤってしまい、なんだかんだで覚悟を決める主人公。
俺TUEE展開はあるが、ヘタな俺TUEE要素はない。ここまで記事を読んでいる人は理解できるはず。
誤字脱字ほぼなし。気軽に読める微エロサクセスストーリーを読みたい気分のときにどうぞ。
完結もあっさりした印象を受けるが、後味こってりにする必要も感じないためこれで良いと思う。さぁ次のラノベを読むのです。
LV999の村人
連載中の時に読み、見事な完結をしたということなのでこちらへ。実はまだ最後まで読んでいません申し訳ないです。
この小説はありがちな俺ツエー展開から話が始まるのですが、これまた途中からテンプレを吹き飛ばす展開が待っています。
単にレベルを上げて俺最強という小説では終わりません。
なぜレベルという概念がある世界であるのかに迫り、その真実を知り新たな戦いが始まります。
ガラリと変貌する世界に鳥肌が立つことは間違いないでしょう。
マヌケなFPSプレイヤーが異世界へ落ちた場合
【合本版】マヌケなFPSプレイヤーが異世界へ落ちた場合 全3巻 (カドカワBOOKS)
マヌケというのがおもしろいですね。
内容としてはタイトルから連想したであろう通りです。
完璧な作品ではないと思います。造りが甘いところもあります。でも楽しく読むことができます。
テンプレ異世界銃無双とは微妙に異なります。FPSガンゲーを前面に押し出し、銃火器をメインに扱う主人公というのは実はありそうでなかった設定だったりします。
FPSのガンゲームとなろうテンプレの異世界が上手く融合しており、良い設定だなと楽しくなってきます。
ラストもきっちりと描かれているので、本編内で微妙な伏線残しがあっても気になることはありません。
軍オタが魔法世界に転生したら、現代兵器で軍隊ハーレムを作っちゃいました!?
なろうテンプレを踏襲している作品です。内容はタイトルの通り。
最大の魅力はキャラに愛と描写力が込められていることです。特にクリスが可愛いので、私的にはクリス愛で読み進めた作品だと思います。
かなり初期のころに読んだ作品ですが、200作品を読んだ後でもキャラの名前と性格を思い出せます。しかし話の内容は思い出せません(汗)
脳みそを使うタイプのネット小説ではなく、深く読み込まず楽に読むことも必要です。
文字数が200万文字を超えており、読み応えが抜群です。しかし終始緊迫した状況が続くわけでもなく、なんというか作者と読者の間で無言のお約束が交わされる感じではあります。
最後はキッチリと〆てくれるため安心して読めますし、飽きっぽい私が最後まで読めたので中だるみ恐怖症の方にも勧められます。
詰みかけ転生領主の改革
いろいろとダメダメな領地を取り巻く環境を、頼りない仲間と試行錯誤しながら改善していきます。
現代知識による内政立て直し作品のお手本のようなネット小説です。
適切に話を広げ、適切に課題に当たり、適切に風呂敷を畳みます。
それでいて物足りなさを感じることがなく、最後まで面白く読める作品として完結しています。
読後感はスッキリしつつもどこか寂しく、もう少し続きが読みたいなと思います。
しかしながらそれはただの未練で、実際にはあらかじめ決められたテーマである領地の立て直しを実現するという主目標をきっちり達成してくれていますし、一つの物語として完成されています。
「ああ、楽しかった。次が読みたい。他の作品でも探すか」とこんな未来があなたに訪れるでしょう。
堕落の王
寝ているだけで最強の魔物。まさに眠れる獅子、いやナマケモノ。
描写レベルが高く独創性があります。最強主人公でありながらなろうテンプレから外れた異色の作品です。
七つの大罪になぞらえた業を持つ悪魔たちの物語で、その中でも怠惰と傲慢の登場人物のやり取りは必見です。
繰り返しの描写に意図があることはわかるものの、そこがクドイと感じてしまったのが残念でした。逆にそれが良い!という方もいらっしゃるようです。
表に出したいところのみを出し、あえて多くの設定を語らないのも魅力ですね。バトルにも迫力があります。
☆5、☆4のまとめ続きはこちらからどうぞ。
以下おすすめ度:★★☆☆☆
選外 完結&読破したが【惜しい】と感じるネット小説
累計ランキングに入っていても途中で読めなくなってしまう作品は多いです。飽きやすい私が最後まで読めた作品という時点で間違いなく名作です。
あとは好みの問題ですが、なぜ最後まで読みつつも選外としたのかの理由を中心に。
異空のレクスオール
高い執筆力。息をつかせぬ展開、張り巡らせられる伏線。
無限回廊で見た悲惨な未来を変えるべく、伝説の神の矢を託された主人公が奮闘する。
情けないようで決めるところはきっちり決めてくれる主人公。ヒロインも魅力的です。とても丁寧ですごく楽しい物語なのに。最後の最後で力尽きています。きっちり完結してくれているので紹介できるのですが、それでも惜しすぎて涙が。最後まで丁寧に描き切ってくれれば文句なしの最高評価だったのに残念です。
クラスメイトに殺された時、僕の復讐は大体達成された
どうあがいても滅亡が決まった世界で、淡々と進む復讐劇。
話の内容はシンプルでわかりやすく、どうあがいても絶望なクズクラスメイト達を神視点から挑発したり復讐したり眺めたり。
いわゆる【ざまぁ】ものとして一貫しているためファンも多いですが、私はイマイチでした。
言語化が難しいですが、なんとなく主人公が好きになれないタイプかつ、スパッとしたざまぁではなくジメっとしたざまぁであり、最後まで読めたものの煮え切らない読後感です。
ダンジョンを造ろう
まったりとダンジョンを作ります。内政ものに見せかけて、あまり内政をしません。魔物たちの戦闘パートが魅力ですが、全体としてはもう少し膨らませて欲しかったなと思ってしまいます。
異世界のカード蒐集家
主人公は嫌いなタイプではないのですがいまいち共感できず。話はスッキリしていて気楽に読めます。最後まできっちり仕上げてくれているのでファンがたくさんいます。おすすめ度を上げて紹介すべきか最後まで悩んだ作品です。
明かせぬ正体~乞食に堕とされた最強の糸使い~
ストーリー的に仕方ないことですが、序盤の立ち上がりがどうしても遅く感じます。説明っぽくなってしまうというか。
中盤は楽しい展開もあるのですが、どこかカタルシスを開放し切れていない感じでモヤモヤしてしまいます。終盤にかけてもなんとなくジメリとしていることが多いので、好みの別れる作品だと思いますが私はそこまで楽しめませんでした。
ヒール最高
終盤を何とかしてくれれば星4つだったと思います。楽しく読めるものの、所々で引っかかるポイントがあり少し残念です。
オットー・フォン・ハイデッカーはゲーム脳
完結しているけど一部完結というような形。終始一定のリズムで展開される最強主人公の学園ライフ。
いろいろとぶっ飛んだ作品でおもしろいのですが、ほとんど話らしい話が進まない点と、完結しているのに完結していない点でこの評価に。しかし信者を生む条件は充分に整った名作であるのも事実。キワモノながらおもしろい、でも惜しい。そんな作品です。
アビス・コーリング~元廃課金ゲーマーが最低最悪のソシャゲ異世界に召喚されたら~
おもしろい。でも主人公がどうしても好きになれない。好みの問題です。ガチャ無双というコンセプト上、もっといろいろな強魔物が出現することを楽しみにしていましたがどうにもそういう話ではなく。あとひと捻りすれば一気に評価が上がっていそうな作品だと思います。
異世界でアイテムコレクター
きっちり完結してくれれば評価マックスにしたいくらいおもしろかった作品。しかしキャラが半ば忘れられていたり伏線が半端、アイテムコレクターしていたはずがしていないと言ったポイントがあり、惜しい完結作品です。
異世界は赤い星と共に
すっきり読みやすい。テンプレ俺ツエーだが嫌味がないのでグッドです。主人公が微妙に好きになれなかったのでこの評価ですが、好きな人は普通に名作だと思うはず。
平凡なる皇帝
好きな人は好きだと思う。でもあまりにもほのぼのしすぎていて、中盤以降を読むのがしんどかったです。
魔王の器
期待値を上げまくり、ワクワクはマックス。山と谷もあるのだが、どこかなだらか。不完全燃焼感が残ってしまう。
火刑戦旗を掲げよ!
魔王の器に同じ。素晴らしくクルものがあるのですが、あと少し、ほんの少し琴線に届かなかった感じ。
NO FATIGUE 24時間戦える男の転生譚
少々こぢんまりとしているかなと。良設定をもっと生かしてほしいなと思ってしまいました。
最後に。3年間をなろう小説に捧げて
ネット小説はもはや私の半身です。これからも読んだ作品をレビューしていきますので、気に入ってくれた方はぜひブクマしておいてくださいね。
読んでから時間が経っているおすすめ小説も多く、どうしても突っ込んだレビューができない作品があることが少し悔しく思いました。読んだ時の感動は今も心に残っているのですが…。これを機にいろいろ読み返してみようかな。
書籍化されたネット小説のクオリティは一気に引き上がるし、加筆されたオリジナルのお話があったりします。貴重なコレクションにもなります。気に入った小説があれば作者さんを応援するいみでもぜひ購入を検討してみてくださいね。
新たなページを作成しました。
ここまで読んで面白い小説が見つかった方は、ぜひこちらもご覧ください。変わらず素晴らしいクオリティを保証します。
2020年9月追記:配信アプリ【spoon】で生声による放送を開始しました。
なろう関連はもちろん、いろいろ雑談できればと思いますのでぜひお越しください。
深夜のカエデ放送 ←参考までにこのような雰囲気です
ここまで読んでくれて感謝!
カエデ
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